アメリカ思春期文化論研究ゼミ

専修大学文学部英語英米文学科 中垣恒太郎研究室

Seminar on Representations of Adolescence in American Culture

「アメリカ思春期文化論ゼミ」とは?

「アメリカ思春期文化論研究」として、主にアメリカ文化における思春期の表象を様々な角度から研究・検討していきます。「思春期文化論」は耳慣れない概念でしょうが、アメリカ文学を代表する古典、Mark Twain, Adventures of Huckleberry Finn (1885) 、青春文学の金字塔、J. D. Salinger, The Catcher in the Rye (1951) をはじめ、アメリカ文学文化には「思春期」・「青春」・「成長」をモチーフにした物語の系譜が継承されています。ハック・フィン、ホールデンら男の子の視点による一人称の語りがこの分野の発展に大きな影響を及ぼしてきましたが、では女の子たちの物語はどのように発展を遂げてきたのでしょうか? 人種や地域の多様性は?  中・高生に相当する学年それぞれにも大きな違いがあるのでは? 時代の変化はどのように影響しているのか?……。「アメリカ思春期文化論」は様々に展開しうる研究領域です。アメリカ文化を研究対象としますが日本の大衆文化についても随時、比較参照します。思春期文化に強い関心を抱く方であれば、対象領域をカナダ、オーストラリアなど他の英語圏文化に設定しても結構です。

さらに、比較メディア文化研究の観点を導入し、思春期を扱った文学、「YA(ヤング・アダルト)」小説、「ティーン・フィルム」と呼ばれる学園映画やTVドラマ、コミックス、ポピュラー音楽、ガーリー・カルチャーなども比較考察します。現在のポピュラー・カルチャーを分析するためには歴史的変遷についても目を配る必要があります。それぞれのジャンルにおける系譜をたどり、時代思潮の変遷を探りながら、同時にメディアを横断して比較分析することで、時代やメディア、ジャンルの特質も浮かび上がってきます。

文化研究(カルチュラル・スタディーズ)を視野に入れますが、方法論は英語英文学科の属性からも、文学批評理論の応用を軸にし、研究対象に対する「精読(クロース・リーディング)」を基本とします。そのためにも文学研究の方法論/文学批評理論について学びます。ゼミ参加者にはそれぞれの領域での専門家を目指し、各自の思春期文化論を発表形式で報告してもらいます。ゼミを通して、文化・時代・メディアを分析する発想力・表現力を養う経験は、将来どの分野に進むことになったとしても活かすことができるでしょう。

更新履歴

  • 2024年3月31日
    2023年レビュー更新新規
  • 2023年10月4日
    2023年前期レビュー掲載
  • 2023年3月4日
    2022年後期レビュー掲載
  • 2022年10月4日
    2022年前期レビュー掲載
  • 2022年2月28日
    2021年後期レビュー掲載
  • 2021年10月5日
    2021年前期レビュー掲載
  • 2021年3月22日
    2020年後期レビュー掲載
  • 2020年3月4日
    2019年後期レビュー掲載
  • 2019年9月17日
    2019年前期レビュー掲載
  • 2019年1月9日
    2018年後期レビュー掲載
  • 2018年8月15日
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